第1回 IAU 50km世界選手権大会 結果

IAU世界選手権の形式としては第1回の50kmレースが12月4日にカタールのドーハで開催された。マラソンの強豪であるアフリカ勢を含む21ヶ国からの男子43名、女子28名が参加してハイレベルなレースが展開され、男子は6人が3:00以内、女子も3人が3:30以内でフィニッシュした。日本代表として派遣された男子3名、女子1名は、12月としては比較的高温多湿の中、タイル張りの不整路面とターンやコーナーの多い5kmコースに苦戦しながらも健闘の走りを見せた。

 

【男子・個人】

1 Tony Migliozzi (USA) 2:52:09
2 Arnold Kibet Kiptaoi (KEN) 2:55:35
3 Samuel Birongo Ongeki (KEN) 2:56:16
4 Charles Wachira Maina (KEN) 2:57:18
5 Jesse Davis (USA) 2:59:05
6 Harm Sengers (NED) 3:00:00

17 Yuki Murato (JPN) 3:12:31
27 Shigeaki Hirata (JPN) 3:35:41

(完走32名)

Tomoya Sugimoto (JPN) DNF

 

【女子・個人】

1 Camille Herron (USA) 3:20:59
2 Marija Vrajic (CRO) 3:28:16
3 Catrin Jones (CAN) 3:28:20
4 Catriona Jennings (IRL) 3:31:50
5 Khishigsaikhan Galbadrakh (MGL) 3:32:03
6 Caitlin Smith (USA) 3:32:26

10 Mai Fujisawa (JPN) 3:41:27

(完走24名)

 

【男子・国別対抗】

(上位3選手の合計タイム)

1 Kenya 8:49:09
2 USA 8:57:52
3 Australia 9:37:51

 

【女子・国別対抗】

1 Croatia 10:50:08
2 Canada 11:10:41
3 Australia 11:31:40

 

日本選手コメント

村戸 雄輝

「実質初の海外渡航でウルトラマラソン参加、という貴重な機会を頂きましてありがとうございました。レース当日はとても走りやすい気温でしたが、先頭集団のペースについていくことができず、終始自分のペースで走ることとなりました。結果は17位と入賞には程遠いものでしたが、諦めることなく現在の力は出せたと思います。海外で力を発揮するためにはレース前の準備が重要ということが身を持って体感できましたので、今後の活動に活かしていきます。サポート頂いた皆様ありがとうございました。」

 

平田 繁聡

「今回、第1回IAU世界選手権に参加させていただいたことに感謝しているとともに、自分にとって競技者としてよい経験ができたと思っています。レースについては、スタート直後は、先頭集団の後方で走っていましたが、集団の中での細かなペース変化に対応できず、コース特有の石畳と夜でも高温多湿の気候の中、最終的に50kmをゴールするだけになってしまい、不完全燃焼なレースになってしまいました。しかし、気象条件などは皆が同じであり、そんな中でも上位の選手は好記録を出しているので、やはり自分の力不足であり、現実をしっかり受け止めなければならないと思いました。今回は、海外のレースということで、日本にいるときとは、食事、言語、文化、気候、時差など勝手も違い、戸惑うことも多く、常に「冷静」でいることが必要であると感じました。今回、大勢の皆さまのご支援があってこのレースに参加することができたと思います。心から感謝申し上げます。」

 

杉本 智哉

「昨年に続き、50kmの世界大会に参加させていただきました。20kmくらいまでは調子よく走れていましたが、その後風で汗ばんだ体が冷えてお腹を壊してしまい、その影響で脱水症状にもなり、40km付近で無念の途中棄権となりました。事前の食事やレース中の補給も含め、普段と違う環境で体のコンディションを整えて走る難しさをあらためて痛感しました。大変悔しい結果となってしまいましたが、この苦い経験から得た教訓を、今後のレースで生かしていきたいと思います。」

 

藤澤 舞

「昨年の50kmワールドトロフィー・ファイナル、100km世界選手権に続き、ドーハでの大会は今回で3度目でした。高温多湿の気候、路面の固さ等を把握した上で、海外の強豪選手がひしめく中、今回は慎重にレースを進めることができました。後半は少しラップを落としてしまいましたが、自分の持ち味である粘りの走りはできたと思います。ただ、世界で戦うレベルにはまだまだだと感じましたので、今回の経験を活かし、今後は更に上を目指したいと思います。応援ありがとうございました。」