日本女子ランナーが圧勝。男子は2位、3位を確保

第1回IAU100kアジア・チャンピオンシップ 韓国・済洲島

第1回アジア100kチャンピオンシップは、3月27日、韓国の済洲島で開催された。チャンピオンシップに参加したのは、日本をはじめ、韓国、フィリピン、台湾、モンゴルのIAU加盟国・地域。一般の部のアジアでは、インドネシア、タイ、ヴェトナム、インドが参加した。日本代表として、男子が昨年のワールドカップ優勝の宮里康和(信太山自衛隊)、作田徹(作・AC)、大島康寿(栃木陸協)、女子が藤澤舞(札幌市役所)、山澤洋子(茨城陸協)、浅野貴子(リ・スタート)の6選手が出場。オープンの部では、48時間走の記録を持つ工藤真実選手が参加した。

Asian2010002.jpg現地では、大会の数日前まで、小雨、曇りで、海からの風が非常に強く吹きつけていたが、レース当日は、さいわいにも、晴れて、比較的穏やかな気候になった。

100キロのコースは、済洲島の龍頭岩地点をスタート、時計回りに西海岸の西帰浦ワールドカップ競技場をゴールとするもの。基本的には、海沿いをすすむコースだが、時には左右には大きく視野が広がる畑、菜の花が鮮やかに咲く農道、目を見張る青さで輝く海を目の前にする漁港を抜けたりと、変化に富んでいる。しかし、小刻みに襲うアップダウンのロード、絶え間なく向かってくる風は、ランナーをかなり苦しめたようだ。

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  菜の花が咲く農道   目を見張る青さで輝く海

レースは、朝6時にスタート。圧倒的に日本が強いという予想通り、男子ではスタート直後から、韓国のリー・カンユ選手と宮里選手が先頭を切り、日本の2選手とリー・ドンムン選手(韓国)が大きく他を引き離す。30キロ地点で、早くもリー・ドンムンと宮里のマッチレースの様相となる。70キロ地点で宮里選手の動きがスムースでなくなり、先頭から少しづつ遅れだした。75キロ地点では、ついに歩き出し、「80キロでリタイヤする」と訴えてきた。残念ながら、かねてから傷めていたアキレス腱が、完走を阻んでしまった。優勝は後半、上位位集団を走っていた韓国のリー・ドンムン選手。
その後は、着実に走ってきた、作田選手、大島選手が後続を断って、それぞれ2位、3位とゴールに入った。

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  2位 作田徹選手(作.AC・北海道)   3位 大島康寿選手 (栃木陸協)

女子は藤澤舞選手が軽快な走りで、最初から先頭に立ち、最後まで独走状態。2位以下に40分以上の大差で優勝した。浅野選手と山澤選手は、前半は台湾の選手を挟んで走っていたが、後半以降は、二人で、長い間の併走となった。お互いに引っ張って、最後まで頑張り、浅野選手が2位、山澤選手が3位となった。

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1位 藤澤舞選手 (札幌市役所)


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2位 浅野貴子選手(リスタート・東京) 3位 山澤洋子選手(茨城陸協)


 

日本チームは、宮里選手のアクシデントを除き、女子が1位から3位まで独占。男子チームも、2位、3位と実力を発揮した。
なお、オープン参加した工藤真実選手は、女子では際立って早くゴールし、男女合わせた総合で5位(7時間56分06秒)、という成績で皆を驚かせた。

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総合5位 工藤真実 選手

(第9回目となる済洲島ウルトラマラソンは100キロレースのほかに、200キロ、50キロ、148キロトレイルレースが併設され、総勢500人を超える多彩なウルトラマラソン・イベントとなった。)

IAU100kアジア・チャンピオンシップ成績
男子
1位 Lee, Dong Mun (KOR)   7:23:20
2. 作田徹(作.AC)               7:26:20
3. 大島康寿(栃木陸協)       7:37:36
4. Lee, Kwang Yul(KOR)     7:43:03
5. Shin, Young Bee (KOR)  8:30:36
6. Bolivar Aliquin (PHI)        9:03:06

女子
1位 藤沢舞 (札幌市役所)   8:01:32
2.  浅野貴子 (リ・スタート)    8:44:59
3.  山澤洋子(茨城陸協)        8:53:11
4.  Da,Siou-Yu (TPE)            9:41:59
5.  Chung, Hee Kyoung (KOR) 9:55:04
   Park, Na Rae (KOR)      10:01:00 

一般の部
男子
1位 Thompson, Joseph (USA) 09:06:00

女子
1位 工藤真実 (日本)          7:56:06
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