第1回宮古島ウルトラトラックレース（24・12・6時間走）が、3月9～10日に宮古島市競技場（日本陸上競技連盟・第3種認定規格）において開催されました。公認競技場での開催で記録は公認されるため、2025 IAU 24時間走世界選手権代表選手選考におけるボーナスポイント獲得対象大会に指定されています。北海道から沖縄に渡って日本全国から集まったランナーたちが、フィニッシュの3月10日午前10時を目指してそれぞれのペースで400mトラックを周回しました。
24時間走男子のレースでは、スタート直後から宮園選手が積極的に飛び出し、中盤過ぎまで他を寄せ付けない走りを披露しました。しかし、170kmを超えたあたりから疲れを見せ始め､徐々に小谷選手に詰め寄られて逆転を許しました。小谷選手は最終的に238kmを超え、日本代表選手としての経験からの学びをいかんなく発揮した貫禄の走りでした。宮園選手は小谷選手にかわされた後も大きく崩れること無く、223kmマークを超え総合2位に入る走りは見事でした。
24時間走女子の部は参加者が少なかったものの、廣澤選手が念願の220km超に向けて終盤に猛チャージをかけ、結果的に男子を含む総合でも3位の好記録を達成しました。廣澤選手の常に笑顔で外から見ていても疲れを感じさせない走りは、さらなる伸びしろを感じさせました。2位には日本代表経験者で230km超の自己記録を持つ松本選手が入り、ウルトラマラソンレース連戦の疲れも残る中であっても165kmを超える走りは応援する者を魅了しました。他の出場選手もそれぞれの目標に向けて一歩を重ねて行きました。
トラックの外側には大会のゼネラルエイドステーションが設けられ､常時多彩な食事、スナック類、飲料等が用意されて、専属のハンドラーを帯同しなくても困らないようにランナーの走りをサポートしました。レースの模様や選手へのインタビュー記事などが複数の地元紙、FMみやこなどで取り上げられるなど注目されました。小規模ながら、閉じられた空間の中でその場に関わる全員が丸1日を通して一体となっていく24時間走独特の雰囲気は、まさに”ウルトラ・クラシック”ともいうべきものでした。
【男子】
1. 小谷 修平（千葉陸協） 238.036 km
2. 宮園 太志（広島疾風クラブ） 223.342 km
（出走者数 21人）
【女子】
1. 廣澤 志保（横浜市陸協） 220.446 km
2. 松本 ゆり（クラブR2中日本） 165.416 km
（出走者数 3人）
