第9回神宮外苑24時間チャレンジが11月8-9日に東京・神宮外苑聖徳記念絵画館周回歩道のIAAF/AIMS公認コースで開催され、雨模様が心配される寒空の下、男子111人、女子8人の計119人が出走した。結局、予想したほどの長時間の雨は降らず、気温は低いながらも選手にとってはおおむね走りやすい気象条件であったという声が多く聞かれた。
男子のレースは、戦前より優勝候補筆頭と目されていた楢木十士郎(福岡・糟屋郡陸協)が他を寄せ付けない秀逸の走りを見せ、自己ベストを更新する258.687kmで初優勝した。2位には、2012年に日本代表経験のある大島康寿(栃木・栃木陸協)が入り、やはり250kmを突破する自己ベストを記録した。そして、最後まで安定した走りを見せた赤羽海衆(埼玉・club MY STAR)が3年連続で240kmをクリアして最終的に3位に浮上した。
女子は、青谷瑞紀(東京・東京陸協)が3回目の挑戦にして一気に自己記録を30km近くも更新する223.898kmと国際レベル(IAU標準記録A)に到達して初優勝を飾った。2位には、90年代からウルトラランナーとして活躍し続ける藤原定子(東京・武蔵UMC)が入り、昨年に続いてさらに自己記録を更新する215.248kmを叩き出した。3位には新鋭の坂本智子(山梨・山梨陸協)が入り、今後の飛躍を予感させた。
その他、56歳となる新井雄一(東京・JUA)が235.675kmを走って4位に躍進したこと、65歳の黒田宗治(鳥取・24HチームJAPAN)と66歳の伊藤則雄(東京・24HチームJAPAN)あるいは若手では22歳の木下直道(国士舘大学)らが200kmを突破したことが特筆される。なお、黒田の207.485kmは65-69歳の年代別アジア新記録となった。
大会全体としては、100マイル超が54人(うち女子6人、出走者比45.4%)、200km超が29人(うち女子2人、出走者比24.4%)、国内A標準(男子230km、女子210km)突破者が男子7人、女子2人と、依然として世界的にみても高いレベルが維持された。
= 上位成績(速報記録) =
【男子】
1 楢木 十士郎(福岡・糟屋郡陸協) 258.687 km
2 大島 康寿(栃木陸協) 252.230 km
3 赤羽 海衆(埼玉・club MY STAR) 241.420 km
4 新井 雄一(東京・JUA) 235.675 km
5 竹歳 真路(山形・山形市陸協) 235.311 km
6 武田 国拓(鹿児島・大島陸協) 231.379 km
7 山下 直希(神奈川・club MY STAR) 231.051 km
(出走111人)
【女子】
1 青谷 瑞紀(東京陸協) 223.989 km
2 藤原 定子(東京・武蔵UMC) 215.248 km
3 坂本 智子(山梨陸協) 190.518 km
(出走8人)